バルメットのブラックペレットプラントの導入 - 新しく、持続可能な収益源
2015年11月3日火曜日
発電事業所において、化石燃料に取って変え得るのは主にブラックペレットである。ブラックペレットは、より安全で、コスト競争力があり、従来のホワイトペレットと比較してより多くのエネルギーを輸送することができる。従来の化石燃料と比べ、炭酸ガス排出量の削減は劇的である。バルメットは原料の供給からバイオマス燃料としての製品に至る一貫したプラントを納入することが可能である。
炭酸ガス排出に関する風当たりが強くなっている今日、温暖化への関連も相まって、発電および熱供給用の化石燃料から再生可能燃料への代替に関する調査が進んでいる。微粉炭ボイラーでの石炭に代わる燃料は再生可能燃料であるバイオマスが有望である。
入手可能な原材料と容易な流通
多くの木材由来のバイオマスは世界各地から競争力ある価格で調達可能である。しかしながら、これらバイオマスを最終ユーザーに届けるまでの輸送はその含水率の高さから効果的であるとは言えない。この問題はバイオマスを蒸気に晒すことで解決ができる。この処理によって、水分率の低い丈夫で耐水性のあるペレッ トあるいは練炭をつくることがえきる。そして安全で経済的な長距離輸送が可能となる。
初期投資額の最小化
バルメットのブラックペレットプラントでつくられるバイオマス燃料は蒸気爆砕されており、燃焼に適した粉状へ加工することが容易である。したがって、小規模の石炭ボイラーでは 100%、石炭からブラックペレットに置き換えることが可能である。また、大規模な石炭ボイラーでも 70%までの混焼が達成された例 もある。グラインディングされたパウダーは嵩高で搬送しやすいため、ガス化システムへ供給されるバイオマスとしても理想的と言える。
「ブラックペ レットはホワイトペレットと比べてより多くの熱量が含まれている一方、自然発火や臭気の問題がほとんどなく、火災リスクが低くなっています。ブラックペレットはまた、ホワイトペレットよりも石炭のように扱え、発電事業所ではブラックペレット使用のための初期投資や操業コストが低く抑えられます。」とバルメットのシニアセールスマネージャー Mattias Erixonは話す。
ブラックペレットはホワイトペレットと比べると輸送費が割安である。 これはホワイトペレットに比べて 15%比重が高く、15%多くの熱量を持つためである。つまり、ホワイトペレットと比べて 30%輸送費が低いと言える。
実証済みで安全な技術
バルメットの蒸気爆砕のプロセスは何十年にもわたるファイバーボードや化学パルプ工場への実績の積み重ねで形成されている。
「我々は実証済みの技術を蒸気爆砕によるブラックペレットのプラントにも適応ができ、リスクは最小限に抑えられます。我々は既にヨーロッパやアジアでの商業規模の混焼トライアルを行ってきています。」と Erixonは続ける。
バルメットのパートナーである Zilkha Biomassはすでに 9つの混焼トライアルをヨーロッパや日本で行っており、そのボイラーの規模は 80 MWから 500 MWであった。これまでに累計 9,000トンものブラックペレットが混焼トライアルに使われてきた。
バルメットのプロセスは安全であり、蒸気だけを使用する。薬品や添加材は一切使用しない。ブラックペレットプラントからの環境負荷はこれまでの各種プロジェクトの経験を踏まえ、プラント建設地域の規制を十分に満足できる。
「バルメットは新しいブラックペレットプラントもホワイトペレットプラントのブラックペレットプラントへの改造も提案できます。このエネルギー密度が高く、耐水性のあるブラックペレットは輸送性に優れ、お客様の新たな収益源になり得ると信じています。」と Erixonは話す。
フランスで荷降ろしされたブラックペレット