プレスパートの性能が大幅に向上

2019年11月13日水曜日

N R Agarwal社では、バルメットの Intelligent Roll Solutionsによって PM5の断紙を減らし、増速させ、プレス後の乾燥重量を向上させることで、プレス効率を高めている。

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2017年〜2019年の間に、インド Gujarat州 Sarigamにある N R Agarwal社の Unit 5は、バイニッププレスセクションプロセスロール用の6つのロールカバー(ゴムとPU)をバルメットに注文した。それらは優れた性能を発揮していたが、さらなる前進に向けて、プレスパートの性能をさらに最適化する時期がきた。バルメットはサポートの準備ができており、工場との連携を強化し、次の改善ステップに向けて支援した。

N R Agarwal Industriesの上級副社長 Deepak Bharadwaj氏は、PM5プレスセクションにいくつかの目標を設定した。これらには、水分プロファイルの改善と断紙の低減が含まれていた。また、工場はマシンの増速も考えていたが、プレスセクションがより高速で脱水に対応できるかどうか確信がなかった。プレスセクションの実際の負荷が明確ではなかったため、プレスの脱水能力は不明だった。これにより、マシンの最適化と高速化がさらに困難になった。試行錯誤しながらの手法は速度を上げるためには常に利用できるが、今日の競争の激しいマーケットでは、実施スピードが遅く、不確実な方法である。

すべての抄紙機のサイズやコンセプトに適した、迅速で費用効果の高い測定

従来のロールカバーの納入を補完し、工場が目標を達成できるようにするために、バルメットはニップ測定やバイニッププレス用の Valmet iRoll Portable Press Analysis(分析)サービスを含む Intelligent Roll Solutionを推奨した。確かに、工場では以前この独自のポータブルテクノロジーについて何度か話し合いがあり、それがどのようにお客様を助けることができるのか知りたがっていた。

バルメットの iRoll Portable Press Analysisサービスを使用すると、製紙および板紙メーカーは、設備に高額な投資をすることなく、オンラインで迅速かつコスト効率よくプロファイルを最適化できる。この独自のサービスは、メンテナンスシャットダウン中の実際の動的条件下でニッププロファイルを測定できる。マシンのサイズに関係なく、あらゆる種類の抄紙機のコンセプト、グレードで効果が得られる。

工場は、Valmet iRollポータブル、ニップ負荷測定、プレスシミュレーション、最適化サービスからなる完全なサービスコンセプトを進めることに決めた。

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ロードテスト中の iRoll Portableニッププロファイル

 

“最高のパフォーマンスを実現”

N R Agarwalチームは、バルメットの Intelligent Roll Servicesの結果に満足している。ニップ測定により、プレスセクションの計算された荷重と実際の荷重の差が明らかになった。実際の荷重とニップのプロファイルに基づいて、プレス荷重とロールカバーのクラウンを最適化し、走行性を向上させることができた。その他の結果として、プレス後のウェブ乾燥が 1%、バイニップ後に 1.5%の改善、およびバイニップセクション後のドローが 10〜12%減少した。

ニッププロファイルの正しい画像を使用して、工場はバルメットの推奨に従って最適化できるようになった。 当初の目標により、抄速を毎分 950メートルに上げることができた。 プレスセクションの断紙が 20〜30%削減され、ロールによる改善ができた。

今では、さまざまな坪量と速度でプレスが処理できる水の量について、工場は明確な考えを持っている。

 

 結果

  • プレス後のウェブ乾燥度が 1%向上
  • バイニップ後は 1.5%向上
  • バイニップ後のドローが 10-12%減少
  • マシン速度が毎分 920 mから 950 mに増加
  • 断紙が 20-30%減少